Critique Of Games ―ビデオゲームをめぐる問いと思索―

ビデオゲームをめぐる問いと思索 http://www.critiqueofgames.net/


コンピュータ・ゲームはなぜ普及したのか。 おおざっぱに整理すると、三つの仮説が考えられる

1.コンピュータとゲームの親和性

 もっともわかりやすいものは、コンピュータという機械の持つ特質と、ゲームという行動様式が持つ特質の親和性を指摘するものである。  一つは、「ルールとコンピュータ」の関係性への着目である。コンピュータはルールのロジックを遺漏なくうつしとることができる。これはゲームの複製技術…とまはいわないが、これがゲームの大衆化を可能にした。 (→参考:[外部リンク] hally「classic 8-bit/16-bit Topics」ゲームのなかのモダニズム  http://d.hatena.ne.jp/hally/20051213)  そして、もう一つ、1960年代にコンピュータの発展の中心にいたハッカーたちにおける「ゲームをつくること」と「コンピュータシステムを改良すること」との両者の動機が地続きであったということを指摘するものである。ノイマン型コンピュータ上での世界初のシューティングゲームである「SpaceWar!」*1の作者の一人であるアラン・コウトクはW3C副会長であり、世界で最初のアドベンチャーゲームである「アドベンチャー」を書いたウィル・クラウザーは実はARPANETの技術者である。現在でも、時代を象徴するような優秀なハッカーたちにプログラミングを促した動機がゲーム・プログラミングであったという事例は数多い。 (→参考:水越伸『新版 デジタル・メディア社会』2002 岩波書店、山根信二,馬場章「アプリケーションソフトウェアのビジネスモデルの起源:黎明期のホビイスト市場に注目して」2004『電子情報通信学会 技術研究報告』Vol.104, No.343,SWIM2004-10. pp.7-12)

2.ポストモダン社会とのゲームの親和性

 

3.高次のコミュニケーション・メディア説



*1 http://www1.odn.ne.jp/beni/game/taka_2/spa_war.html を参照。SpaceWarsのことではない。