サイト内検索で拾うためのはてなミラー。

ビデオゲームをめぐる問いと思索 http://www.critiqueofgames.net/

« 『新約 聖剣伝説』 | メイン | 『ウルティマオンライン』 »

2003年09月15日(はてなダイアリーバックアップ用ミラー)

『ピクミン』はいろいろとすばらしい。

いまさらだが、友人から『ピクミン』を貸してもらってプレイ。これは傑作。シムアント、レミングス、LOLあたりで、「イイ!」と感じられる人には強く推奨。

にしても、『FFCC』でも用いられているが、「日記」システムというのはなかなかにすばらしい。例えば、ゲームの上でプレイヤーが偶然に起こした事件というは、いままでのゲームであれば、それを「事件」として成立すためには、プレイヤーがそれを「事件」として意識しうるか、どうかという点にかかっていた。

大体の場合は、ゲームの上で生じた事件――例えば、ピクミンであれば、誤ってピクミンを死なせてしまったようなこと、というのはプレイヤーによっては単なる「ゲームプレイ上のミス」としてしか捉えない。「やべぇ!ミスッた!」とか言って淡々とプレイしていくだけだろう。

だが、ピクミンでの「日記」のシステムはそのような、偶発的なプレイが、「日記」に書き込まれてしまうことで、それをただの「ゲームプレイ上のミス」というポジションではないところへ変換してしまう。日記に「今日は私のミスでピクミンを死なせてしまった。あの悲しそうな目が忘れられない」と書き込まれたのを見たときに、そこでピクミンをしなせてしまったプレイヤーのミスはただの「プレイヤーのミス」という何度でも繰り返し反復されうるものではなく、PCにとって反省すべき悲しき「事件」としての固有性を刻まれることになる。

ピクミン