ドラゴンクエスト
 [ #01 ドラクエファンクラブ ]


米島 : じゃあ、今日のお題はドラゴンクエストで。

瀬上 : おや、オーソドックスですね。

米島 : うん。なにしろ、専門だから。

瀬上 : 専門なんですか………

米島 : なにしろ、かつてはドラゴンクエストファンクラブの会員だったしね。もうやめたけど。

瀬上 : は?そんなものがあったんですか?

米島 : あるんっすよ。今どうなってるのかは知らないけれど。赤子からおばあちゃんまでファンクラブ会員で、年会費を2000円ぐらい払うんだけど、それで年に四回季節ごとにうすっぺらい「ドラゴンクエスト最新情報」がおくられてくるのね。あんまりたいしたことは載ってないんだけど。
 ファンクラブに属している意味って言うのは主に「オレはファンクラブ会員なんだ」っていうアイデンティティのためであって、別にファンクラブに属しているからって特に利益があるわけではないのよ。
 まあ、だいぶ前の話だから今どうなってるかは本当に知らないけれど。

瀬上 : へー。

米島 : まあ、それはいいとしてね、その、元ファンクラブ会員としてはね、最近というか、7、8年ぐらい前からね、ドラクエはつまらん、みたいなことを言うね、あまっちょろいゲーマーが多くて許せん、ということでね、言いたいことがあるのですよ。けしからーん、とね。

瀬上 : まあ、しかし、いいじゃないですか、そんなの個々人の感じ方なんですから(笑)

米島 : いいや、違うね。ドラクエは面白い(笑)。
 まあ、個々人の感じ方だという側面ぐらいは、わかってるけど。

瀬上 : じゃあ、いいじゃないですか(笑)

米島 : いやね。よくないんだよ。(笑)
 まぁ、それは半分冗談としてもさ、本当にやってみて、面白くないっていうのなら、それは確かに肌に合ってないわけだから仕方ないけれど、そもそもやってなかったり、あるいはやってても、楽しもうとしてなかったり、かなり批判的な態度をはじめから持った上でね、「面白くない」って言われてもさ、ドラクエファンとしてはそれは「テメェ、この!」ってことよね。
 で、キミはドラクエはどうなのよ?面白いと思う?

瀬上 : ん。ええ、まあ結構面白いと思いますよ。最近は昔よりもちょっとなんかな、という感じなんですけれど。

米島 : まぁ、最近はね。確かにちょっと勢い落ちてるよ。それは認める。堀井さんもなんか、うだつのあがらないようなことをインタビューで言ってるしね。

瀬上 : へえ、そうなんですか。

米島 : へえ、そうなのよ。
 で、どの作品が好き?

瀬上 : ええーとそうですねえ。2、3、4、5、あたりですかねえ。

米島 : うーん、べりーぐっど。そうそう、そこらへんでしょ、最盛期。

瀬上 : ファミコンの作品が多いっていうのもなんかな、って感じがしますけどね。

米島 : まあね。でも、まあ、ファミコンだからって容量は少ないかもしれないけれど、質としてはぜんぜん問題ないしね。堀井さん自身も、現在のハードのスペックは別に必要ないって言ってるしね。

瀬上 : はあ、そうなんですか、

米島 : うん、じゃあ、何の話しようか。

瀬上 : え?ドラクエの話じゃないんですか?

米島 : いや、ドラクエの話といってもいっぱいあるから。
一つには、ドラクエファンが誰でもするような話でしょ。「ドラクエはかわいい」とか「感動する」とか、その類の話ね。もう一つはもう少し理論的なアプローチで堀井さんのゲームの作り方の分析をするとか。他にはそうねぇ、あとは適当なドラクエよもやま話。

瀬上 : …………じゃあ、分析的なお話をお願いします。

米島 : ほっほい。ドラクエ批判派にとってはちょっとどうでもいい話になってしまうけれど、ま、いいか。これもまた、ドラクエのすごさを知らしめる話ではあるし。

瀬上 : そうなんですか。まあ、ご自由に話してて下さい。
 
[ TOP<< ]  [ >>NEXT : 視点の重層化 ]

2001-7-7
2002-1-8
2002-1-21

(C)Akito Inoue