Critique Of Games ―ビデオゲームをめぐる問いと思索―
ビデオゲームをめぐる問いと思索 http://www.critiqueofgames.net/
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2008年06月13日
■何が悲しいのか―――メディアと人の形
●ライフログの悲劇
井上:秋葉原通り魔事件の翌日に書かれた、complexequitlyさんの記事の主張をまとめるとこういうことですね。
ジャーナリズムにおけるプロ/アマの融解だとか、ヌルいことを言っているんじゃない。プロもアマもまとめて「報道」という概念事態が揺るがされている。ライフログと報道の融解のほうがより大きな問題なのだ、と。そして、今回の悲劇は、ライフログをめぐる行為や、解釈をめぐって幾重にも錯綜した事態が展開していた。そして、犯人も、犯人をめぐる社会システム――新聞、ワイドショー、ネット論壇、携帯からアクセスする匿名掲示板、ライフログ――も、全てがそれに巻き込まれている。complexequalityさんの指摘はそういうことですね。
もちろん、永山則夫事件の現代版としての性質も見いだせるだろうし、要因はもちろん複合的だろうし、色々なところに重みは見いだせるだろうけれども、complexequalityさんにとって衝撃だったのはそこだった、と。
2008年06月11日
■2008-06-09,13:05 written by complexequality
下記は、complexequalityの手による記事です。直接コンピュータ・ゲームに拘わる内容ではありません。ただ、新たなメディアが人間の行為を変え、世界解釈に変容を促すという点で本サイトの内容とは連続性のあるものです。コンピュータ・ゲームもまた、人のライフログとして機能します。<記録されたもの>であるライフログの存在は、おそらく<記録される対象>である、当人自体にとって、必ずしも制御しきれる対象たりえないのではないか、と思います。ゲームの中の記録に何かを見いだし、「34時間23分」と書かれたセーブデータに覚える感情を思い起こしてみればそれは想起可能かもしれません。
事件に哀悼の意を表します。
title:秋葉原の事件について―――ライフログと報道をめぐって
昨日の昼に、悲惨で、かなしく、かつ人ごとではない事件が秋葉原で起こったことについて書いておく。
2008年04月16日
■輪読会企画
新規に輪読会を開催しようかと考えております。
詳細:http://d.hatena.ne.jp/hiyokoya/20080416
オブリゲーションもありますが、参加の意志のある方はご連絡ください。
2007年04月08日
■メディアミックス、容れ物の魔力 #03~日常性 もうそろそろゲームの話~
マジックワード「日常性」
瀬上:うーん、もうちょっとメタ化、一般化しておきたい、というか後につながる話にしたいですね。
ここで、『セクシーボイスアンドロボ』の話まで戻すと、マンガ的な「キャラ」のリアリティについては、『のだめ』は申し分なくやってくれたわけで、これは、『セクシーボイスアンドロボ』では多分難しいだろうとか、そういう話もできる気がします。
一番最初の議論で、『セクシーボイスアンドロボ』の主人公は、英雄と少女の間を往復する、という話がありました。あれがつまりキャラ/キャラクターを往復する、ということともしかしたら位置づけられるかもしれない。だから、『セクシーボイスアンドロボ』がもし上手くテレビドラマとして作り得るとすれば、ニコのヒーロー的な活躍にフォーカスを当てていく、ということになるのではないか、とか、そういうことが言えそうです。
2007年04月04日
■メディアミックス、容れ物の魔力 #02~二ノ宮知子『のだめ』 まだ始まらないゲームの話~
テレビとマンガ~『のだめカンタービレ』のドラマ化と、伊藤剛『テヅカ・イズ・デッド』~
米島:そもそもメディアミックスだの、タイアップだのと言われている作品というのは常にこういう問題はあるわけだよね。同じく漫画の例で言うと『ピンポン』の映画化は松本大洋の原作と比べると著しく見劣りするものしかできなかったし、『NANA』の映画も妙に日本映画的な時間の作り方をする一方で作品にすりよったりして、よく言えば折衷。悪く言えば中途半端なわけのわからないものになっていた。『ドラゴンヘッド』に至っては完全にB級映画に墜ちていて、あれはほとんどギャグに近かった。漫画よりも先に映画を見てしまった人は、悲劇だよね。
瀬上:映画の話はテレビドラマの話とはだいぶ違う気がします。そもそもモニターと観客の間を織りなす関係性が大きく違うので、そこは区別する必要があると思います。
それはさておき話をテレビドラマに戻して、2006年度に大ヒットした『のだめカンタービレ』のドラマ化について中心的に話をしたいと思うのですが、あれにはどういう感想を抱きましたか。
米島:あれは別格。あれはよかったよ。漫画からドラマへと容れ物を変えながらも上手く成功した例でしょう。もちろん、原作と比べるとある程度は別のものにはなっていたけれども、作品内容自体よりも、メディア間をまたぐということの問題を死ぬほどよく考えて作られてるということに感動してしまったね。
典型的なのは、知り合いの女性の「マンガとほとんど同じで驚いた。素晴らしかった。」という感想を口にしてたけれど、こういう実感を引き出せる作品になってるわけだよね。